経営していた飲食店経営がうまくいかず、資金がショートした結果破産した事例
経営していた飲食店経営がうまくいかず、資金がショートした結果破産した事例
業種 飲食
負債総額 2億8000万円
従業員 82名
資産 ほぼ無し
経緯
依頼者は飲食店を7店舗経営していたが、徐々に客数が減少し、経営がうまくいかなくなっていた。経営状態が悪化してからは、採算の合わない店舗をたたむなどして対応していたが、最終的には資金ショートを起こし、家賃が払えなくなった結果、大家より締め出しを受けたため相談に来られた。
対応
当事務所が受任をし、まずはテナントを大家さんに明け渡すために、厨房のリースの返却や皿類などを引き取ってもらえないか交渉をした。交渉は難航をしたが、弁護士が現場に足を運び、粘り強く交渉を続けた結果、なんとか引き取ってもらうことができた。テナントの明け渡しが完了しないと小額管財事件として申立てができないため、非常に重要であった。
従業員の給料について、弁護士が必要書類の準備、立替払い制度を活用し、支払を完了させた。
破産の申立てを行った段階では、資産はほとんど残っていなかったため、従業員の未払給与の立替払い制度関連を除いては破産管財人からも多くの要求を受けず、決着できた。代表者の自己破産費用は親に負担をしてもらい、申し立てを行うことが出来た。
所感
解決にあたっては、店舗ごとに異なる賃金台帳などの書類収集のため、遠方まで弁護士が出向き、回収した。書類を集めるのに大変苦労した。
ご相談に来られた際の依頼者の預貯金は10万円にも満たない状態だった。流通業・飲食店のような現金商売をしている場合には、気付いたら手元の運転資金がなくなることがあるので、注意が必要。破産申立ての段階ではまとまった資金が必要になるので、破産するための資金を残しておかなければならない。
The following two tabs change content below.
代表弁護士 竹田卓弘
春日井・小牧市・北名古屋市・犬山市の皆様へ 弁護士法人竹田卓弘法律事務所(春日井市)には、毎月、破産問題でお悩みの方がたくさん相談に来られます。法人破産や個人破産など、破産にまつわるお悩みは様々です。どの手続きを選択することができるかは、その時の状況によって変化します。まずは、お気軽に弁護士にご相談ください。春日井をはじめとする、地域の皆様のお力になれる春日井の法律事務所・弁護士であることを目指します。
最新記事 by 代表弁護士 竹田卓弘 (全て見る)
- 夏季休業のお知らせ(2022年) - 6月 19, 2022
- 【対談動画】顧問先企業様のYoutubeチャンネルに竹田弁護士が登場! - 6月 19, 2022
- 住宅ローンとマンション管理費の返済に窮し、破産申し立てを行った事例 - 2月 11, 2022
- 生命保険の解約によって破産費用を捻出した事例
- 1億6000万円の負債を抱えて破産をした印刷会社の事例
- 後継者不在と負債を払えない状況だったため破産を選択した部品加工業の事例
- 経理をしていた先代の社長の奥様が経費を私用に使い込んだ結果破産した事例
- 経営していた飲食店経営がうまくいかず、資金がショートした結果破産した事例
- 収益性のあるマッサージ部門のみを営業譲渡し、残りを法人破産させた事例
- 経営者の自己破産で、税務署に届出をして、税金の支払いが免除になった事例
- 事業者破産を管財事件ではなく、同時廃止で処理をした事例
- 顧客の減少と風評被害によって破産に追い込まれた事例
- 事業停止をしていた法人の借金と住宅ローンの返済ができず、破産を申し立てた事例